教員・企業の垣根を越えて、連携した授業アイデアを発想するワークを行いました
2025年8月7日、千葉市教育センター講堂にて、専門研修「実現を目指す 学校と社会をつなぐキャリア教育」が開催されました。
本研修は、市内の小学校・中学校・特別支援学校から50名の教員と8社の企業が参加し、社会的背景を踏まえたキャリア教育の理論を学ぶとともに、夏休み明けから実践できる授業づくりに挑戦する実践型プログラムです。

研修内容
午前中は、国立教育政策研究所の佐藤学調査官による講義からスタート。
「キャリア教育を学校全体で取り組む意味」を、最新の社会状況とあわせてご解説いただきました。
続くワークショップでは「目の前の子どもたちに必要な力って何だろう?」という問いを出発点に、グループで意見を出し合いました。
色とりどりの付箋に書かれたキーワードを模造紙に貼り、歩きながらお互いのアイデアを見て回る「ギャラリーウォーク」も実施。
参加者からは「子どもたちへの願いが可視化されたことで、自分の授業の方向性が整理できた」との声も聞かれました。

午後は、市内の先生による実践紹介から始まり、すぐにでも真似できそうな工夫が共有されました。
その後は、千葉大学アントレプレナーシップセンターの小牧をファシリテーターに、企業の担当者と先生たちがチームを組んで授業づくりに挑戦しました。
先生たちは「自分が得意な教科やテーマ」と「子どもたちへの願い」を出発点に、企業が持つ強みや資源をどう組み合わせるかを考えます。
企業とコラボレーションによって授業アイデアが生まれるだけでなく、今後の共創へもつながる場となりました。
共有タイムでは企業からは「学校から授業をお願いされることもあるが、なにをすればいいかわからなかったので、非常に学びになった」という声が上がり、
教員からも「企業側のスタンスや連絡の取り方など側からず提案できていなかったものもあるので、今回の会をきっかけに学校独自の授業を作れるのではないか」とポジティブな声が上がりました。


教員・企業の皆様へのメッセージ
最後のまとめでは、小牧特任助教から「アントレプレナーシップ教育やビジネスの根っこにあるのは、困っている誰かのために行動し、その結果"ありがとう"と感謝されることです」という言葉がありました。
また、探究学習を通じて学校の外に越境することで、自分自身のキャリアを考えるきっかけになるとも伝えられました。
さらに「今回の研修で、企業と授業を一緒に作る道筋を少しでもイメージできたなら嬉しい。」と参加者にエールが送られました。
会場からは「企業とつながる授業の可能性を実感した」「自分の授業にも取り入れてみたい」という前向きな声があがり、先生方にとって新しい挑戦へ踏み出す大きな一歩となる研修となりました。

