【おしらせ】「西千葉子ども起業塾」を見学しました

「西千葉子ども起業塾」を見学しました

本学が会員である「ちばアントレプレナーシップ教育コンソーシアムSeedlings of Chiba」が主催する、小中学生を対象とした起業家教育プログラム「西千葉子ども起業塾」が7月29日に開催されました。
この起業塾は2010年から本学教育学部の学生が主体となって運営しており、7月29日に会場であるJFEスチール東日本製鉄所へ見学に訪れました。未来の千葉市を担う子どもたちの、真剣な眼差しと柔軟な発想力に触れる機会となりました。

開塾式では、来賓として招かれた方々から子どもたちへ温かいエールが送られました。

本学の藤川大祐教育学部長は、「起業とは新しいコトをつくること。ここでは学校ほど手助けはしません。社長、副社長を中心に頑張ってください」と、子どもたちの自主性を尊重し、挑戦を促しました。

また、JFEスチール株式会社の東日本製鉄所千葉地区の下村副所長は、工場の安全を祈る挨拶「ご安全に!」を披露し、子どもたちの心を惹きつけました。

画像1.jpg

JFEスチールのお土産を開発せよ! 本格的な起業体験

今回の子どもたちのミッションは、「JFEスチール工場見学会で参加者に提供するお土産(パンまたはお菓子)を企画・開発すること」。JFEスチールらしさ、味、見た目、コストパフォーマンス、そして商品に込める思いを伝える力が成功の鍵となります。

子どもたちはまず、ビジネスマナー講座で名刺交換の作法を学び、早速下村副所長ら企業の方と実践。その後、チームごとに会社を設立し、ユニークな社名と役職を発表しました。

プログラムは本格的なビジネスの世界をもとに構成されています。子どもたちは4つの会社に分かれJFEスチールを相手にお土産の開発というB to Bのビジネスを体験します。さらには千葉東税務署の職員が参加し、同税務署を模した「西千葉税務署」から税金の役割について学び、4日目の最終日には会社活動の決算に応じて法人税や消費税、住民税を納税します。また、千葉銀行の職員が参加し、模擬銀行「西千葉銀行」で事業資金(擬似通貨)の融資を受けたりと、リアルな会社経営を体験します。

画像2.jpg

巨大製鉄所の熱気と迫力!工場見学

次に子どもたちは、商品開発のイメージを具体的に膨らませるため、工場見学へと向かいました。見学センターで製鉄所の概要説明を受けた後、バスで広大な工場敷地内へ。車窓から見える、立ち上る水蒸気や輝く炎に、子どもたちからは驚きの声が上がりました。

熱間圧延(あつえん)工場では、約1000℃以上もある鉄の塊(スラブ)が、轟音とともに薄く延ばされていき、最終的にはロール状に形成される様子を見学。10メートル以上離れていても伝わる輻射熱に、製鉄所のスケールの大きさと迫力を肌で感じている様子でした。

画像3.png

鉄のロールがパンに? 子どもたちのアイデアが光る

迫力ある工場見学の後、子どもたちは早速商品開発に取り掛かりました。あるチームでは、熱で変化する鉄の様子をパンやお菓子で表現しようというアイデアがでていました。また、JFEスチールの挨拶「ご安全に!」のピースサインを商品デザインに取り入れるなど、子どもならではの柔軟な発想が光ります。

ホワイトボードに商品のイメージを書き出し、チーム全員で議論したり、役割分担してアイデアを出し合ったりと、その進め方は様々です。真剣な表情で企画を進める姿は、まさに小さな起業家そのものでした。

今回の起業塾での経験を通して、子どもたちが失敗を恐れずに挑戦する心を育み、将来、千葉市で大いに活躍してくれることを期待します。また、この活動は運営を担う学生にとっても、企業や行政と連携しながら社会の仕組みを実践的に学ぶ貴重な機会となったと感じます。

西千葉子ども起業塾は7月29日から始まり、88日に最終日を迎え、4社ともに素晴らしい提案がまとまったようです。
詳細はSeedlings of Chibaの活動レポートでご覧いただけます。
Seedlings of Chiba HP