【タイ訪問報告】タイの3大学との連携強化でアントレプレナーシップ教育のグローバル展開を加速
本学アントレプレナーシップセンターの片桐大輔事業統括、竹内比呂也副学長(教育改革・学修支援)、石戸光副理事(国際)、環境健康フィールド科学センター高垣美智子特任教授、そして、教育企画課十見副課長が、2025年6月14日から16日にかけてタイを訪問し、現地の大学との間でアントレプレナーシップ教育における連携強化に向けた協議を行いました。
今回の訪問では、キングモンクット工科大学トンブリ校(KMUTT)のほか、パンヤピワット経営大学(PIM)、スコタイ・タマチェラート大学と今後の連携深化についての協議をそれぞれ行いました。活発な意見交換を通じて、今後の具体的な協力関係の構築に向けた大きな一歩となりました。
ソーシャル・デザイン・インスティテュート(SDI)との連携深化
訪問団はまず、本学の協定校・キングモンクット工科大学トンブリ校(KMUTT)のイノベーション拠点である「Knowledge Xchange for Innovation(KX)」を訪問しました。KXには、2024年4月にKMUTTと本学が共同で設立したソーシャル・デザイン・インスティテュート(SDI)があり、本学の海外キャンパスとしても活用されています。
SDIでは、これまで本学のデザイン・リサーチ・インスティテュート(dri)を中心に、社会課題の解決を目指すプログラムにおいて連携を深めてきました。
今回の協議では、社会課題からのバックキャストによる課題解決型の学びや、学際的な教育の推進といった点において、SDIと本学アントレプレナーシップセンターが多くの理念を共有していることが確認されました。今後は、SDIとの連携にアントレプレナーシップセンターも加わり、ソーシャルイシューを基盤とした課題解決志向の学びを推進する教育プログラムにおいて、協力していくことが話し合われました。
また訪問時には、千葉大学に留学していた学生で構成される千葉大学タイ校友会の皆様が駆けつけてくださり、心温まる交流の機会を持つことができました。母校への変わらぬ愛情と、後輩たちへの期待の言葉をいただき、本学の国際的なネットワークの絆を再確認する貴重なひとときとなりました。
PIM、スコタイ・タマチェラート大学との新たな連携の展望
続いて訪問したPIMでは、今後の協力関係について多角的に協議しました。具体的には、PIMの学生を本学が展開するリベラルアーツを学ぶプログラムの活用によって受け入れる構想や、逆に本学の学生がPIMの「インターナショナルスタートアップアカデミー」といった実践的なプログラムに参加するなど、双方向での連携について活発な意見が交わされました。
リベラルアーツ教育とアントレプレナーシップ教育、両大学がそれぞれ持つ強みを活かした交流を通じて、学生の国際感覚と起業家精神を育む、新たな協力の形が期待されます。
最終日に訪問したスコタイ・タマチェラート大学は、タイ初の「オープン大学」で、オンラインによる柔軟な学習システムを採用していることで知られています。オンライン形式で多くの講義を配信する同大学のリソースを有効活用した教育連携の可能性が示されました。
今回のタイ訪問は、各大学との連携の具体的な道筋を描く、大変実り多い機会となりました。アントレプレナーシップセンターでは、この成果を速やかに実行に移し、グローバルな視野を持って社会に新たな価値を創造できる人材の育成を、一層加速させてまいります。今後の展開にご期待ください。